レジンテーブルトップコートの方法
リバーテーブルなどのレジントップコートの方法を、初心者向けにDIYレベルで簡単に出来るやり方を紹介しているページです。
トップコートは必須ではなく注型用フローレスレジンだけでもレジンテーブル製作が出来ますが、主に以下の場合によって+αで使用します。
・重量物を乗せたりする用途の場合、凹みや傷が付きにくくするために硬度の高いコーティング用レジンを使用します。
・研磨作業を省くための垂れ流しレジンコーティングには海アート用レジンを使用します。
いくつかの方法を紹介しておりますが、当店独自の方法ですのでご参考までにお願い致します。
ご自身に合ったやり方・作品に適した方法でトップコートに挑戦してみてください。
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01
注型後に型枠のままトップコート
注型の為に組んだ型枠を脱枠せずレジンを流し込む方法です。
トップコートの際の気泡を防ぐため、注型の際に天面にもレジンを満遍なくかけて目止めをしておきます。指触乾燥後(軽く触って指にレジンが付かない状態)にレジンを流し込みます。
◆特徴
・かんたんで難易度が低く綺麗に仕上がる
・側面にはレジンが付かない
※コーティング用を推奨。無着色で厚めなら注型用やクラフト用を推奨。
02
脱枠後に天面だけトップコート
脱枠後に天面だけをトップコートする方法です。
トップコートする作品の側面に立ち上がりの枠を作ります。レジンから剥離できるように処理した木材やプラ板など、円形の場合は曲げベニアやプラダンなど。
薄いコーティングなら側面にテープを貼るだけでも可能です。
外面にはめ込んで底面の隙間は漏れ留めでコーキング(シリコン)します。
シリコンが乾いたらレジンを流し込みます。
◆特徴
・綺麗に仕上がる
・一度脱枠するので注型時のミスを修復できる。
※コーティング用を推奨。無着色で厚めなら注型用やクラフト用を推奨。
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03
脱枠後のトップコート
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脱枠後にトップコートする方法です。
まずはレジンが付かないようにするため底面にテープ(マスキングテープを貼った上に養生テープを貼るのがおすすめ)を貼っておきます。
ウッド部分は気泡が発生しないようにあらかじめレジンでコーティングして乾燥までしておいてください。
レジンを天面に流してニトリル手袋を装着した手で塗り広げます。表面張力いっぱいまで厚みを持たせるように流すと干上がりが出来にくく平滑に仕上がります。側面にも垂らして厚みが残るように塗り広げます。
不透明な作品などで裏面をコーティングする必要が無い場合は、硬化したら底面のテープを剥がしてバリ取りをして完成です。
※乾燥前に裏面の雫を落とすように指でなぞってレジンを除去しておくと、テープを剥がしやすくなります。
・裏面まで透明に仕上げる場合
透明作品で裏面も透明にする場合は、表面をコーティングして完全硬化(表面を安定させるため20℃以上で2週間放置を推奨)してから裏面のコーティング作業をします。
まずは裏面を180番以上で荒研磨して平らにします。
裏面を上にした状態で水平を確認して設置します。垂れ流さずに裏面だけをコーティングするので、レジンが側面に流れ落ちないように気を付けながら少しずつ際まで塗り広げて硬化させて完成です。
※裏面の作業をする際には、テーブルの重みで表面に傷や凹みが出来ないように毛布など柔らかい素材を敷いて作業してください。
※レジンが側面に垂れてしまった場合は、エタノールで拭き取ってください。
◆特徴
・側面にもレジンが付く
※海アート用を推奨(真空脱泡器が必要)

04
コーティングで消える・消えない
写真はランダムサンダーの180番で均一に研磨したエポキシ樹脂ですが、コーティング用レジンで綺麗に消すことが出来ます。完全硬化後のレジンの積層は、目荒らしすることによって密着強度が上がります。
レジンテーブルの裏面をコーティングする際、テープ跡などの薄い線は消えないので研磨が必要です。
その他の傷や跡などがレジンで消えるか確認したい場合は、レジンの主剤のみを確認したい箇所に垂らします。これで傷や跡が消えない場合は積層しても残るので、研削する必要があります。
05
注意点
・エポキシ樹脂は硬化後1~2週間ほどかけて硬度が上昇します。硬化後数日間は不安定でダメージが付きやすい状態が続きます。触感がサラサラに乾燥しているように思っても、強く触れたり、熱い物を置いたり、長時間物を置いたりすると跡やダメージが残ってしまいます。
20℃以上の温度で2週間養生してください。
※室温が高いほど早く表面が仕上がります。
・硬化に時間が掛かるほど表面にシワが入りやすくなります。
その為、天面を研磨せずに仕上げる場合は速乾性レジンを薄く流すのが最も表面が平滑・鏡面に仕上がりやすいです。
温度が低い、もしくは厚みが薄いと硬化に時間が掛かるのでシワが発生しやすくなります。温度と厚みがかみ合えば注型用やコーティング用でも鏡面に仕上がりますが、天面を磨かない予定で数ミリの薄いコーティングなら海アート用の速乾性レジンのご使用を推奨します。
・コーティング用レジンと海アート用レジンは発熱性が高いため熱暴走を起こしやすく、注型用レジンより取り扱いに注意が必要です。以下の注意事項を守ってご使用ください。
・寒い時期などでも、温めるときは人肌くらいの温度より高くしない。
・混合容器は幅の広い大きめの容器使用し、出来るだけ厚みを抑える。浅くすることによって熱放出しやすくなり過熱を防ぎます。混合後は放置せず小まめに確認してください。
・水平器でしっかり水平を確認してからレジンを流します。
・レジンを流した後、ヒートガンやトーチなどを使い過ぎると表面に異常が出てしまうため、気泡除去のために熱を当てるのは最小限に抑えます。流してすぐは気泡が上がってきていないので、30分程経ってからヒートガンなどを使用します。
06
レジンの 使い分け
モデル別の特徴
■コーティング用フローレスレジン
・コーティング前の木への下塗りの際に、レジンが木に浸透しやすい。
・床としても使用できる超高硬度で傷が付きづらい。
・テクスチャーアートをする場合、粘度が低めなので気泡は抜けやすいが模様が崩れやすい。
※透明度重視の場合は注型用やクラフト用で代用してください。
■海アート用フローレスレジン
・垂れ流ししても一度でぷっくりとした分厚いコーティングが出来る。
・硬化速度が早いため効率的。
・テクスチャーアートをする場合、粘度が高く速乾性があるので模様が崩れにくい。
・粘度が高いので型枠内に流し込む場合は真空脱泡器で気泡を除去する必要がある。
・垂れ流しコーティングでも真空脱泡器の使用を推奨。