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硬化剤の変色|エポキシ樹脂の保管のコツ

  • 2 日前
  • 読了時間: 4分

エポキシ樹脂は保管環境の影響を大きく受けます。

その中でも特に重要となるのが『温度管理』『保管期間』です。



冷暗所で保管していたのに硬化剤が変色してしまった


クーラーの効いた部屋で保管していたのに変色してしまった


前回と同じ保管場所なのに今回は変色してしまった


実はこれらには、見落とされがちな要因があります。


まずはこちらの検証をご覧ください。




❖保管温度別の比較検証



24~48時間硬化のエポキシ樹脂を使用し、

主剤(A剤)および硬化剤(B剤)を


・5℃設定

・19℃設定

・40℃設定


この3つの環境で半年間保管し、変色具合を比較しました。


・5℃設定

エポキシレジンの硬化剤が変色しない保管方法

5℃で保管していたレジンについては、A剤・B剤ともに変色はありませんでした。


・19℃設定


一般的には比較的涼しい環境と考えられる19℃ですが、実際の結果は以下の通りです。


2液性レジンの変色しない保管方法

19℃という比較的低温の環境でも、B剤には若干の変色が確認されました




・40℃設定


温度が高い環境での保管による影響を確認します。


2液性レジン液の硬化剤の黄変が発生する原因と対策

40℃の保管環境では、B剤の変色がはっきりと確認されました。一方で、A剤には変化は確認されませんでした。



これらの検証結果から、以下のことがわかります。


A剤は温度の影響を受けにくい一方で、B剤は影響を受けやすいことが確認されました。

注意すべき点は、19℃という比較的低温環境でも半年間の保管では変色が確認された点です。 これはエポキシ樹脂硬化剤の特性によるもので、すべての製品で変色が発生します。一般的に、硬化速度が速い製品ほど、変色も早く進行する傾向があります。


❖見落とされがちな保管環境の影響



温かい季節には以下のようなお声が多く届きます。


冷暗所で保管していたのに硬化剤が変色してしまった

クーラーの効いた部屋で保管していたのに変色してしまった


夏場の室温は、エアコンを使用していても25℃以上になることが多く、空調設備のない冷暗所では30℃を超える環境になることもあります。

このような温度環境では変色が進行しやすくなります。


前回と同じ保管場所で年中空調管理してるのに、今回だけ変色してしまった

同じ場所で空調管理していても、季節によって室温に大きな差が生じます。

例えば、日本の一般的なエアコン設定温度の目安は、夏場で26~28℃、冬場で20~22℃程度です。さらに外気温の影響も受けるため、空調管理している場合でも、実際には10℃近い差が生じることもあります。

そのため、同じ保管場所・同じ保管方法であっても、季節が違えば保管温度が以前より高くなっていた可能性があります。 さらに、硬化の速いモデルの硬化剤は特に温度の影響を受けやすく、同じ保管環境であっても使用するモデルによって変色のしやすさは異なります。


❖硬化剤の変色対策


1,高温を避ける


硬化剤は温度の影響を受けやすいため、出来る限り低温環境での保管を心がけることが重要です。冬場は空調なし、夏場は空調ありの部屋に保管するなど、出来るだけ涼しい場所に移動していくことが有効です。

最も推奨しているのは冷温庫での低温保管です。硬化剤の保管以外にも様々な活用方法があり、レジンワークの強い味方になります。



2,夏は早く使い切る


冷温庫などを用意できない場合は、暖かい季節には大容量パッケージを避け、普段より小さめの容量で購入することを推奨します。

1~2ヵ月程度で使い切れる量を目安に購入することで、変色リスクを抑えやすくなります。

夏場をまたぐ保管を前提とした買い溜めは避けることを推奨します。



3,季節に合ったモデル選択


48~72時間程度で硬化する注型用フローレスレジンのような遅延硬化タイプは、比較的黄変しにくい傾向があります。実際に、注型用フローレスレジンの硬化剤は、常温で丸1年間保管してもほとんど黄変が見られません。

普段クラフト用フローレスレジンを使用している方は、夏場だけ、同じ注型用途でもより硬化速度の遅い注型用フローレスレジンへ切り替えることも非常に有効です。

夏場は樹脂温度が高くなることで粘度が下がり、気泡抜けが良くなるうえ、硬化速度も速くなります。クラフト用の特性に近づくため、季節に応じてクラフト用と注型用を使い分ける方法は、とても理にかなっています。



❖まとめ



今回は、検証結果とあわせて、硬化剤が変色する原因や保管時の基礎知識、具体的な対策について解説しました。

硬化剤の変色は製品特性上避けられない部分もありますが、温度管理や購入量、使用する製品の選定を意識することで、変色リスクを大きく抑えることができます。

特に無色透明作品では、硬化剤の状態が仕上がりに大きく影響するため、保管環境を見直すだけでも透明感や美観の維持につながります。

この記事が、大切な作品をより美しく仕上げるための参考になれば幸いです。







❖夏場でも硬化剤が黄変しにくい、長期保管に適したエポキシ樹脂



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